【サブリース契約の罠】“家賃保証30年”は大嘘?契約前に絶対確認すべき5つの免責条項

資産運用初心者向け

「30年間、空室があっても家賃を保証します」
「面倒な管理業務は一切不要です」

不動産投資を検討していると、このような夢のような言葉を耳にすることがあります。これが「サブリース契約」の謳い文句です。しかし、もしあなたがこの言葉を鵜呑みにしているなら、非常に危険です。

その“保証”、わずか2年で反故にされ、気づけば赤字経営に転落する可能性があります。かつて社会問題となった「かぼちゃの馬車事件」も、このサブリース契約の仕組みが引き金となりました。

この記事では、不動産のプロとして、サブリース契約の甘い言葉の裏に隠された「罠」を徹底的に解説します。あなたの貴重な資産を守るため、契約書に印鑑を押す前に、必ずこの記事を最後までお読みください。

そもそもサブリース契約とは?仕組みを図解で解説

サブリース契約の危険性を知る前に、まずはその仕組みを正しく理解しましょう。サブリースとは、不動産会社(サブリース会社)がオーナーから物件を丸ごと借り上げ、それを入居者に転貸(又貸し)する仕組みです。

サブリース契約の仕組み図解

この仕組みにより、オーナーには以下のようなメリット・デメリットが生まれます。

サブリースのメリット

  • 空室・滞納リスクの回避:入居者の有無にかかわらず、サブリース会社から一定の賃料が支払われる。
  • 管理業務からの解放:入居者募集、クレーム対応、退去手続きなど、すべての管理業務を委託できる。
  • 確定申告の簡略化:入金元がサブリース会社のみになるため、経費計算などがシンプルになる。

サブリースのデメリット

  • 収益性の低下:保証料として家賃の10%~20%が差し引かれ、通常の管理委託より手残りが少ない。
  • 入居者を選べない:どんな人が入居しているかオーナーは関知できない。
  • 契約内容の不透明性:そして、これから解説する「家賃が保証されない」という最大の罠がある。

一見すると、手間なく安定収入が得られる魅力的なシステムに見えますが、問題は契約書の「中身」にあります。

“家賃保証30年”が嘘であるカラクリ

なぜ「30年保証」を謳っているのに、家賃が保証されない事態が起こるのでしょうか?その答えは、サブリース会社に認められた「賃料減額請求権」にあります。

【重要】サブリース会社は「借主」である

サブリース契約において、サブリース会社はオーナーにとって「管理会社」ではなく、物件を借りる「店子(たなこ)」、つまり法律上の「借主」です。日本の法律(借地借家法)では、借主の権利は非常に強く守られており、経済情勢の変化などを理由に家賃の減額を請求する権利が認められています。

つまり、「30年間家賃を保証します」というセールストークとは裏腹に、サブリース会社は「やっぱり経営が厳しいので、来月から家賃を下げてください」と合法的に言えるのです。

実際、ほとんどの契約書には「2年ごと」など、定期的に賃料を見直す条項が記載されています。そして、その見直しで賃料が上がることは、まず期待できません。

【最重要】契約前に確認必須!あなたの資産を奪う5つの免責条項

では、具体的に契約書のどこに注意すれば良いのでしょうか。以下の5つの条項が、あなたにとって不利益な内容になっていないか、一言一句確認してください。

免責条項①:賃料の改定(減額)に関する条項

【チェックポイント】
「経済情勢の変動、公租公課の増減、近隣相場の変動等により、甲乙協議の上、本賃料を改定することができる」といった一文が必ず入っています。これは事実上の「賃料減額条項」です。逆に、オーナーから増額を請求できるケースはほとんどありません。
→人口減少時代、将来の家賃相場はどうなる?

免責条項②:契約の解除に関する条項

【チェックポイント】
サブリース会社からは「3ヶ月~6ヶ月前の予告で解約できる」となっている一方、オーナーからの解約は「正当な事由がなければ認めない」または「高額な違約金(家賃の半年分など)を請求する」といった、著しく不平等な内容になっていないか確認が必要です。

免責条項③:修繕費用の負担に関する条項

【チェックポイント】
「建物の維持管理に必要な修繕」や「設備の交換費用」は誰が負担するのかを確認します。「原状回復費用や大規模修繕はオーナー負担」となっているのが一般的です。サブリース会社は家賃収入という“果実”だけを得て、コストのかかる修繕はオーナーに押し付ける構造になっていないか注意が必要です。

免責条項④:免責期間(フリーレント)に関する条項

【チェックポイント】
入居者が退去した後、次の入居者が決まるまでの「1ヶ月~3ヶ月間」など、家賃保証の支払い義務を免除される期間が設定されていないか確認します。この条項があると、結局はオーナーが短期的な空室リスクを負うことになります。

免責条項⑤:敷金・礼金・更新料の帰属に関する条項

【チェックポイント】
入居者が支払う敷金・礼金・更新料といった一時金が、すべてサブリース会社の収益になっていないか確認します。これらは本来、重要な収入源です。これらの帰属先が明記されていない場合も要注意です。

サブリース契約で成功する人、失敗する人

ここまでリスクを強調してきましたが、サブリース契約が全てのオーナーにとって悪というわけではありません。以下のような方であれば、メリットを享受できる可能性もあります。

サブリースが向いている人

✅ 収益性より「手間削減」を最優先したい
✅ 物件が遠隔地にあり、自主管理が不可能
✅ 相続したが不動産経営の知識・時間がない

サブリースで失敗する人

❌ 「家賃保証」の言葉を鵜呑みにする
❌ 契約書を詳細に確認しない
❌ 自分で経営判断をして収益を最大化したい

重要なのは、サブリースを「何もしなくても儲かる魔法」ではなく、「収益性を犠牲にして、手間を省くための有料サービス」と正しく認識することです。

もし不利な契約を結んでしまったら?

すでに契約してしまい、賃料減額などで困っている場合、解約は簡単ではありません。借地借家法で「借主」であるサブリース会社の立場が強いためです。

まずは契約書を再確認し、弁護士などの専門家に相談するのが第一歩です。また、サブリース契約が付いたままのオーナーチェンジ物件を購入してしまった場合も同様です。契約内容の引き継ぎ義務があるため、購入前に契約内容を精査することが不可欠です。(→【プロが警告】オーナーチェンジ物件の危険な罠

まとめ:本当の安定経営は「知識」と「良きパートナー」から

本日のまとめ

サブリース契約は「家賃保証」ではなく、「定期的な見直し(減額)がある家賃固定の転貸借契約」です。「何もしなくても儲かる」という考えは捨て、契約書に潜むリスクを自分の目で確かめる姿勢が、あなたの資産を守る唯一の方法です。

もし管理の手間を省きたいのであれば、サブリース以外の選択肢もあります。信頼できる管理会社に「管理委託」を依頼すれば、サブリースよりも高い収益性を維持しながら、煩わしい業務から解放されることも可能です。

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