「この中古マンション、立地も内装も最高!しかも、毎月の修繕積立金がたったの5,000円!なんてお得なんだ!」
もしあなたが今、このように考えているなら、その契約書にサインする手は一旦止めてください。その物件は、数年後にあなたに100万円単位の追加費用を請求する「時限爆弾」を抱えている可能性が極めて高いからです。
こんにちは。3000件以上の資産相談に乗ってきた、ファイナンシャルプランナーのまさとFPです。不動産投資で失敗する方の多くが、部屋のきれいさや利回りといった目先の情報に囚われ、マンション全体の“健康状態”を示す最重要書類、「長期修繕計画書」を軽視しています。
私のもとには、「修繕積立金が急に2倍になった」「大規模修繕の費用が足りず、一時金を請求された」といった悲痛なご相談が後を絶ちません。不動産会社の営業マンは、この“不都合な真実”をあまり語りたがらないものです。
この記事では、あなたが将来「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、プロが最初に確認する5つのチェックポイントを、実際の書類の見方と具体的な数字を交えて徹底的に解説します。この知識があれば、あなたは営業マンの言葉の裏を見抜き、あなたの貴重な資産を確実に守ることができます。もう、騙される心配はありません。
【衝撃の事実】なぜあなたのマンションは“破綻”するのか?
マンションは、人間と同じで年を取ります。外壁、屋上、給排水管、エレベーターなど、約12〜15年周期で大規模な修繕(手術)が必要となり、それには数千万円〜数億円という莫大な費用がかかります。
この将来の手術代を、全オーナーで毎月コツコツ積み立てているのが「修繕積立金」です。そして、その積立の計画書が「長期修繕計画書」です。
しかし、新築分譲時の見せかけの安さや、ずさんな計画により、いざ大規模修繕をしようとした時にお金が足りない…という「積立金不足」マンションが、今、日本中で急増しています。その末路は悲惨です。
- ある日突然、1戸あたり100万円以上の「一時金」の支払いを要求される。
- 必要な修繕ができず、建物はスラム化。外観も古び、入居希望者も激減。
- 資産価値は暴落し、売りたくても買い手がつかない「負」動産と化す。
- 最悪の場合、売却価格がローン残高を下回り、自己破産に追い込まれるケースも。
このような悲劇を避けるためにも、事前に長期修繕計画を徹底的にチェックする知識が不可欠なのです。
【プロの眼】積立金不足マンションを見抜く“5つの急所”
ここからが本題です。不動産仲介業者から「重要事項調査報告書」や「長期修繕計画書」を取り寄せ、以下の5つのポイントを確認してください。一つでも危険な兆候があれば、その物件は要注意です。これらの書類は、契約前に必ず開示を請求しましょう。
チェックポイント①:「積立方式」は“時限爆弾型”か?
積立金の徴収方法には2種類あり、ここで9割のマンションが将来の問題を抱えます。
- 段階増額積立方式:新築当初は積立金を安く設定し、数年ごとに段階的に値上げしていく方式。
- 均等積立方式:将来必要な総額を逆算し、当初から均等に徴収していく方式。
【FPの視点】
最も危険なのが、新築時の購入ハードルを下げるために意図的に行われることが多い「段階増額積立方式」です。値上げ時期に住民の合意が得られず、計画通りに積立金が集まらず破綻する典型的なパターンです。
【最新データ】あなたのマンションはどっち?
国土交通省の最新調査(令和5年度マンション総合調査)によると、積立方式の割合は、「段階増額積立方式」が47.1%、「均等積立方式」が40.5%となっており、依然として将来の値上げを前提としたマンションが主流です。
特に、2015年以降に完成した新しいマンションでは、81.2%が「段階増額積立方式」という衝撃的なデータもあります。築浅だから安心、とは決して言えないのです。
【まさとFPからの補足】段階増額方式との賢い付き合い方
もし、あなたが検討している物件や、すでにお住まいのマンションが「段階増額積立方式」であっても、即座に「悪い物件だ」と決めつける必要はありません。
重要なのは、「将来、修繕積立金は必ず計画通りに値上がりする」ことを絶対の前提として、ご自身のライフプランやキャッシュフロー計画を立てることです。長期修繕計画書で「何年後に、いくらに値上がりするのか」を正確に把握し、その支払いに無理がないかを事前にシミュレーションしておきましょう。この一手間が、将来の「こんなはずじゃなかった」を防ぎます。
チェックポイント②:「積立金の額」はガイドラインを下回っていないか?
国土交通省は、マンションの規模に応じた修繕積立金の㎡単価の目安を公表しています。この目安と、あなたの検討物件の実際の積立金単価を比較しましょう。
【FPの視点】
例えば、20階建て未満・延床面積5,000㎡未満のマンションなら、目安は218円/㎡です(2021年改訂「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」参照)。あなたの検討物件が専有面積60㎡なら、月額13,080円(218円/㎡ × 60㎡)が適正な目安です。
もし現在の積立金がこの目安を大幅に下回っている場合、将来の値上げか、あるいは「一時金」の徴収は避けられないでしょう。購入前に、現在の積立金が適正水準にあるかを必ず確認してください。「重要事項調査報告書」の修繕積立金の項目を見れば、現在の単価が分かります。
チェックポイント③:「計画期間」は30年以上あるか?
長期修繕計画書が、いつまでを見据えて作られているかを確認します。計画の全体像がどこまで描かれているかが重要です。
【FPの視点】
マンションの主要な設備(給排水管など)の寿命や、大規模修繕のサイクルを考えると、最低でも30年以上の計画期間が必要です。計画期間が25年未満の計画書は、最もお金のかかる2回目、3回目の大規模修繕を意図的に無視した“甘い計画”である可能性が高いです。例えば、「この計画は築25年までしか記載がありません」という場合は危険信号と捉えましょう。
長期修繕計画書の冒頭部分や目次に、計画期間が明記されています。
チェックポイント④:「滞納率」は高すぎないか?
管理費や修繕積立金の滞納状況を確認します。これは住民の管理意識や経済状況を映し出す鏡です。
【FPの視点】
どんな優良マンションでも多少の滞納はありますが、全体の滞納額が、積立金総額の5%を超えている場合は危険信号です。これは、「重要事項調査報告書」の「修繕積立金等の滞納額」の項目で確認できます。滞納率が高いと、いざ大規模修繕が必要になった際に必要な資金が集まらないだけでなく、管理組合の運営自体が機能不全に陥っている可能性もあります。
滞納が多いマンションは、住民間の合意形成が難しく、将来の修繕計画の見直しや値上げも進まない傾向にあります。
チェックポイント⑤:「一時金の徴収履歴」はあるか?
過去の総会議事録などを確認し、修繕積立金の一時金(臨時の徴収)を徴収した履歴がないかをチェックします。
【FPの視-点】
過去に一度でも一時金を集めたことがあるマンションは、そもそも当初の計画がずさんだった証拠です。必要な修繕費用が当初の想定より大幅に不足していたことを意味します。根本的な計画を見直さない限り、将来も再び一時金が必要になる可能性が高い、“常習犯”であると判断できます。
また、一度一時金を徴収しているにも関わらず、その後の修繕積立金の値上げや計画の見直しが行われていない場合は、管理組合の機能不全を疑うべきでしょう。
【FPの最終宣告】この長期修繕計画書なら“買い”である
では、逆にどのような計画書なら安心して投資できるのでしょうか。FPである私が「これならハンコを押せる」と判断する、優良な長期修繕計画書の条件をまとめました。
将来に負担を先送りしない、最も公平で破綻しにくい積立方法です。
物価の変動や建物の劣化状況に合わせて、定期的に計画をアップデートしている証拠です。
計画上の残高だけでなく、実際の通帳残高が潤沢にあり、不測の事態にも対応できる体力があることが確認できる。
まとめ:物件を選ぶな、“管理”を選べ
中古マンション投資の成功は、9割が「管理」で決まります。そして、その管理の“成績表”が「長期修繕計画書」なのです。
目先の利回りや部屋の美しさに惑わされてはいけません。本当に見るべきは、そのマンションが将来にわたって健全な財政を維持できるかという、一見地味ですが最も本質的な部分です。
今回ご紹介した5つのチェックポイントは、いわばマンションの“健康診断”です。この診断能力を身につけ、時限爆弾を抱えた不健康な物件を避け、将来にわたって価値を生み出し続ける優良な物件だけを選び抜いてください。
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赤坂ファイナンシャル株式会社 代表取締役
元大手企業勤務、3,000人以上の相談実績と著書『地味な投資で2000万円』を持つお金のプロ。ファイナンシャルプランナー、クレジットカードアドバイザー®として、難しい金融の話を初心者向けにわかりやすく解説しています。
主な実績
著書:『自由に生きるための 地味な投資で2000万円』
メディア出演:テレビ朝日「グッド!モーニング」、週刊SPA!、現代ビジネス、プレジデントオンライン等 多数
講演実績:一部上場企業、経営者団体など