【FPが徹底解説】タワマン投資はもう儲からない?2025年最新の現実と「本当の利回り」を暴く

不動産投資

こんにちは。3000人以上の資産相談に乗ってきたFPのまさとです。都心を見下ろす高層階からの眺望、ホテルライクなコンシェルジュサービス…。誰もが一度は憧れる「タワーマンション(タワマン)」での生活。それを投資対象として所有することは、まさに成功の証と感じられるかもしれません。

しかし、FPという立場で冷静に数字を分析すると、その華やかなイメージとは裏腹の、非常に厳しい現実が見えてきます。特に、2024年の税制改正によって、かつて最強の武器であった「相続税対策」の効果が大きく薄れた今、タワマン投資を取り巻く環境は激変しました。

この記事では、まず「なぜタワマン投資が儲からないのか」という結論を、プロの視点から5つの明確な理由と共にお伝えします。その上で、どのような条件下であれば成功しうるのか、その「例外パターン」についても深掘りします。成功と失敗、両方の側面からタワマン投資のリアルを掴んでください。


【FPが警告】初心者がハマる「タワマン投資」5つの落とし穴

「タワマンのオーナー」と聞くと、華やかで儲かるイメージがありますよね。しかし、その裏側で多くの投資家が頭を抱えている現実を、私はFPとして嫌というほど見てきました。ここからは、9割の人が購入前に見落とす「5つの時限爆弾」について、包み隠さずお話しします。

落とし穴①【税金】2024年ルール改正で「タワマン節税」は完全終了

【まさとFPの実体験】
「相続税対策でタワマンを…」という相談は、かつて鉄板でした。しかし、2024年のルール改正でそのスキームは完全に過去のものになりました。今も古い情報でタワマンを勧めてくる営業がいたら、即刻電話を切るべきです。

具体的には、相続税を計算する際の評価額の計算方法が変更され、高層階であるほど評価額が大幅に引き上げられることになりました。これにより、改正前に比べて相続税評価額が1.5倍以上に跳ね上がるケースも珍しくありません。当初想定していた節税効果はほぼ消滅し、むしろ「割高な不動産」を次世代に押し付けることになりかねないのです。

落とし穴②【維持費】管理費・修繕積立金が“爆上がり”し、キャッシュフローが崩壊する

【まさとFPの実体験】
新築時のパンフレットに書かれた管理費や修繕積立金の額を信じてはいけません。あれは「最初の10年」の最も安く見える数字です。私が相談を受けたあるオーナーは、購入から15年で管理費と修繕積立金の合計が当初の1.5倍以上、月10万円を超え、手取り家賃収入のほとんどが消える事態に陥っていました。

プール、ジム、コンシェルジュ…豪華な共用施設は、20年後、30年後には莫大な維持費と更新費用がかかる「負債」と化します。その負担はすべてオーナーにのしかかり、キャッシュフローを圧迫。気づいた時には、家賃収入を得るために所有しているのか、維持費を払うために所有しているのか分からない本末転倒な状態になるのです。

落とし穴③【出口戦略】新築ラッシュの影で「中古タワマン」が売れ残る

【まさとFPの実体験】
「都心の一等地だから、いつでも売れる」というのは幻想です。特に湾岸エリアなどで顕著ですが、近隣で常に新築タワーマンションの建設ラッシュが起きています。買い手からすれば、同じような価格帯なら、わざわざ中古を選ぶ理由はありません。

結果、あなたの物件が売りに出される頃には、強力なライバル(新築)が次々と現れ、大幅な値下げをしないと内見すら入らないという状況に追い込まれます。売りたくても売れず、高額な維持費だけが垂れ流しになる…これがタワマン投資の最も恐ろしい出口戦略の現実です。

落とし穴④【資産価値】「高層階プレミアム」は中古市場で剥落する

【まさとFPの実体験】
新築分譲時、高層階は低層階に比べて数千万円高く売り出されます。この「眺望プレミアム」に多くの人が夢を見て割高な価格で購入します。しかし、一度中古市場に出れば、そのプレミアムは驚くほど評価されません。

中古物件を探す買い手は、より現実的(シビア)です。「眺望」という付加価値よりも、利回りや広さといった実利を重視します。結果、購入時に上乗せされた高層階プレミアム分が、そのまま売却時の損失(キャピタルロス)に直結するケースが後を絶ちません。あなたは「景色」に高いお金を払っただけ、ということになりかねないのです。

落とし穴⑤【利回り】「表面利回り4%」のワナ。実質利回りは2%台の衝撃

【まさとFPの実体験】
不動産会社の資料に踊らされてはいけません。「表面利回り4%」という数字は、前述の管理費・修繕積立金、固定資産税、火災保険料、賃貸管理手数料といった必要経費を一切考慮していない、ただのまやかしです。

私のクライアントが持ってきたあるタワマンの収支計画を再計算したところ、表面利回りは4.2%でしたが、すべての経費を差し引いた実質利回りは、わずか2.1%でした。銀行預金よりはマシ、というレベルです。これではローン金利を引くと、手元にはほとんどキャッシュが残りません。この「利回りのワナ」に気づかずに契約してしまう人が、あまりにも多いのが実情です。


では、タワマン投資は絶対に手を出してはいけないのか?

ここまで厳しい現実をお伝えしてきましたが、私が相談経験の中では、明確な目的を持って成功を収めている方々もいらっしゃいます。ただし、その成功パターンは、ほぼ以下の3つの特殊なケースに集約されます。

成功パターン1:「ヴィンテージ・タワマン」戦略

対象者:超富裕層、海外投資家
これは、単なるタワマンではなく、港区や千代田区などの超一等地に建つ「ブランド価値」が確立された、象徴的な物件への投資です。これらの物件は、美術品のように希少価値で取引され、一般的な不動産市況とは別次元で価格が維持・上昇します。月々のキャッシュフローを追うのではなく、数億単位の資産を長期的に保全・成長させることが目的であり、一般的な投資とは全く異なる世界です。

成功パターン2:「将来の自己利用」戦略

対象者:高所得な医師、経営者など
これは、最初は賃貸に出してローン返済を進め、リタイア後などに「自分が住む」ことを最終目的とするパターンです。投資の収益性(インカムゲイン)よりも、将来のライフプラン実現を優先します。ただし、そのためにはローン完済後も住み続けたいと思えるほどの「特別な価値」を持つ物件を選ぶ必要があります。

成功パターン3:「海外マネー流入」戦略

対象者:情報感度の高い一部の投資家
円安を背景に、海外の富裕層が日本の不動産を「割安」と判断して購入する流れを捉える戦略です。彼らが好むエリア(麻布、六本木など)のタワマンを先に仕込み、高値で売却益(キャピタルゲイン)を狙います。極めて高度な市況判断と情報網が求められます。

ご覧の通り、いずれも一般的なサラリーマン投資家が再現するのは極めて難しい、特殊な条件下での成功例であることがわかります。


【FPの結論】タワマン投資 vs 都心中古ワンルーム、どちらが賢い選択か?

では、純粋な収益目的の不動産投資として、何を選ぶべきなのか。FPの立場から、タワマン投資と、私が多くのサラリーマンに推奨している「都心の中古ワンルーム投資」を比較してみましょう。結論は、この表を見れば一目瞭然です。

タワーマンション投資

  • コスト:管理費・修繕費が高騰し続ける
  • 売りやすさ:買い手が富裕層に限定され、売りにくい
  • 融資:高額なため、受けられる人が限られる
  • 結論:一部の富裕層向けの「消費」に近い

都心中古ワンルーム投資

  • コスト:構造がシンプルで、コスト管理が容易
  • 売りやすさ:投資家だけでなく実需層も買い手となり、売りやすい
  • 融資:サラリーマンの信用力で受けやすい
  • 結論:再現性の高い「事業・投資」

よくある質問(Q&A)

Q. タワマンは価格が下がりにくいと聞きましたが?

A. それは「一部の超人気物件」に限った話です。多くのタワマンは、前述の通り「供給過多」と「陳腐化(より新しい物件ができること)」のリスクに常に晒されています。また、管理費・修繕積立金が高騰しすぎると、それを嫌気した買い手から敬遠され、価格を下げざるを得ない状況に陥ることもあります。「タワマンだから安心」という考えは非常に危険です。

Q. それでもタワマンに投資するメリットは何かありますか?

A. 純粋な投資リターン以外の「付加価値」を重視する場合にはメリットがあります。例えば、社会的ステータスや、豪華な共用施設を使えるといった「満足感」、あるいは将来的に「自分が住む」という目的がある場合です。しかし、これらは「消費」の側面が強く、FPの立場としては、収益を目的とする「投資」とは明確に分けて考えるべきだとアドバイスしています。


まとめ:タワマンは「住む」ための商品であり、「儲ける」ための商品ではない

タワーマンションが、住まいとして素晴らしい価値と快適さを提供してくれることは事実です。しかし、こと「投資」として見た場合、そのビジネスモデルは極めて脆弱です。

タワマン投資の最終評価

  • 投資として:高コスト、出口戦略の難しさ、税制改正のトリプルパンチで、ほとんどの投資家にとっては「儲からない」選択肢となった。
  • 例外として:超富裕層の資産保全や、将来の自己利用という明確な目的がある場合に限り、有効な場合がある。
  • 堅実な選択:純粋な収益目的であれば、コスト構造・流動性・融資の全ての面で「都心の中古ワンルーム」の方がはるかに優位性が高い。

高層階からの眺めに惑わされることなく、地に足のついた数字で判断すること。真の資産形成は、その冷静な視点から始まります。

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赤坂ファイナンシャル株式会社 代表取締役
元大手企業勤務、3,000人以上の相談実績と著書『地味な投資で2000万円』を持つお金のプロ。ファイナンシャルプランナー、クレジットカードアドバイザー®として、難しい金融の話を初心者向けにわかりやすく解説しています。
主な実績

著書:『自由に生きるための 地味な投資で2000万円』
メディア出演:テレビ朝日「グッド!モーニング」、週刊SPA!、現代ビジネス、プレジデントオンライン等 多数
講演実績:一部上場企業、経営者団体など

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