新築ワンルーム投資は儲からない?プロが見抜く優良物件と危険な物件

不動産投資

「新築ワンルーム投資は“やめとけ”と聞くけど、本当なのかな?」
「でも、やっぱり新しい物件は綺麗で安心できるし、魅力的に感じる…」

不動産投資を検討する中で、多くの方がこの「新築か、中古か」という永遠のテーマに頭を悩ませています。インターネット上には「新築は危険!」といった極端な意見もあれば、営業マンからは新築のメリットばかりを聞かされることもあるでしょう。

そこでこの記事では、特定の立場に偏ることなく、ファイナンシャルプランナーとして「中立的な視点」から新築ワンルーム投資と中古ワンルーム投資を徹底的に比較します。

どちらがあなたにとって最適な選択なのか、この記事を読めばきっと明確な判断基準が手に入ります。

結論:正解は「人による」。あなたの目的が判断基準になる

いきなり結論からお伝えすると、新築と中古のどちらが「絶対的に良い」ということはありません。それぞれに明確なメリットとデメリットがあり、投資家自身の目的や価値観、リスク許容度によって「正解」は変わるからです。

「とにかく手間をかけたくない」という方と、「リスクを取ってでも収益性を追求したい」という方では、選ぶべき物件が異なるのは当然ですよね。

まずは両者の特徴をフラットに理解し、ご自身の考え方と照らし合わせることが、後悔しない不動産投資の第一歩となります。

【天秤比較】新築ワンルーム投資のメリット vs デメリット

具体的に新築ワンルーム投資のメリットとデメリットを天秤にかけて見ていきましょう。

新築のメリット

  • 高い入居率と家賃設定
    最新の設備やデザインは入居者に人気が高く、相場より高い家賃でも決まりやすい傾向があります。
  • 金融機関の融資がつきやすい
    担保評価が高く金融機関も積極的です。融資戦略について詳しくは「不動産投資ローンの審査を通す秘訣」でも解説しています。
  • 運営の手間が少ない
    購入後の修繕リスクが低く、保証も手厚いため、初心者でも比較的安心して運営を始められます。
  • 最新の耐震基準とセキュリティ
    大規模な地震への備えや、セキュリティ設備の充実は、大きな安心材料となります。

新築のデメリット

  • 価格の下落リスクがある
    新築プレミアムが上乗せされているため、購入直後に価格が下落する傾向にあります。このリスクについては「新築ワンルーム投資は儲からない?」の記事で深掘りしています。
  • 利回りが低い傾向
    物件価格が高額なため、中古物件と比較して利回りは低くなるのが一般的です。
  • 出口戦略(売却)が難しい
    価格下落により「残債割れ」のリスクがあります。売却の考え方は「区分マンション投資の出口戦略」を参考にしてください。
  • サブリース契約の罠
    家賃保証には注意が必要です。契約内容は必ず確認しましょう。サブリース契約の罠で詳しく解説しています。

5つの指標でジャッジ!新築 vs 中古 比較早見表

より分かりやすくするために、投資判断に重要な5つの指標で「新築」と「中古」を比較してみましょう。特に、収益性を重視するなら中古に、手間や融資の受けやすさを重視するなら新築に、それぞれ軍配が上がることが多いです。

比較項目 新築ワンルーム 中古ワンルーム
① 収益性(利回り) △ 低め ◎ 高め
② 資産価値の安定性 △ 下落リスクあり ◯ 比較的安定
③ 融資の受けやすさ ◎ 受けやすい △ 物件・属性による
④ 運営の手間・リスク ◎ 少ない △ 修繕リスクあり
⑤ 出口戦略(売却) △ 難しい傾向 ◯ 取りやすい

※あくまで一般的な傾向です。

あなたはどっち?タイプ別「最適な投資スタイル」診断

ここまでの比較を踏まえて、あなたがどちらのタイプに近いかチェックしてみましょう。

【新築】が向いている可能性がある人

  • とにかく手間をかけずに不動産投資を始めたい
  • 融資の受けやすさを最優先したい
  • 目先の収益性より、長期的な安心感を重視する
  • 新しい物件を所有することに満足感を得られる
  • 当面(10年以上)売却する予定はない

【中古】が向いている可能性がある人

  • 投資効率を重視し、高い利回りを狙いたい
  • 価格が下落しにくい、安定した資産を持ちたい
  • 将来的な売却益(キャピタルゲイン)も視野に入れている
  • 自分で物件をリサーチし、主体的に投資判断をしたい(失敗しない不動産会社の選び方も参考に)
  • ある程度の修繕リスクは許容できる

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 初心者は、結局どちらから始めるのがおすすめですか?

A. 一概には言えませんが、「手間をかけずに始めたい」なら新築、「収益性を学びながら実践したい」なら中古が選択肢になります。特に年収500万円前後の会社員の方であれば、価格がこなれていてキャッシュフローが出やすい「都心中古ワンルーム投資」から始めるのが王道の一つです。まずは少額から始められる中古で経験を積み、その後、新築や一棟ものへとステップアップしていく方も多くいらっしゃいます。

Q2. 新築ワンルームの「節税効果」は期待しない方がいいですか?

A. はい、節税を主目的に新築ワンルームを購入することはおすすめしません。新築は建物価格の割合が低く、経費として計上できる減価償却費が少ないため、節税効果は数年で薄れることがほとんどです。節税の仕組みについては「不動産投資の節税カラクリは本当か?」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

Q3. 頭金(自己資金)は、それぞれどれくらい必要ですか?

A. 一般的には、新築はフルローン(頭金なし)を組めるケースが多く、中古は物件価格の10%~20%程度の頭金が求められる傾向があります。

ただし、現在の歴史的な低金利下では、あえてフルローンを活用し、手元に残した現金をインデックスファンドなどで運用する戦略を取る方も増えています。

例えば、不動産ローンの金利(例:2%)よりも、資産運用の期待リターン(例:5%)が高ければ、その差額が利益になります。このように「不動産からの収益」と「手元資金の運用益」を合わせたトータルリターンで資産の最大化を目指す考え方です。

この戦略を取ることで、物件や金融機関によっては手付金の10万円と諸費用のみで不動産投資をスタートできるケースもあります。ただし、借入額が増える分、金利上昇や空室への備えはより重要になるため、緻密な資金計画が不可欠です。

まとめ:最高の選択は「自分を知る」ことから始まる

新築と中古、それぞれの特徴をご理解いただけたでしょうか。重要なのは、どちらか一方を盲信するのではなく、ご自身の投資目的や性格に合った選択をすることです。

「自分はどんな未来を描きたいのか」「どれくらいのリスクなら受け入れられるのか」を自問自答することが、不動産投資で失敗しないための最も重要なステップと言えるでしょう。

もし、ご自身だけで判断するのが難しい、客観的なアドバイスが欲しいと感じたら、専門家の力を借りるのも賢明な選択です。

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赤坂ファイナンシャル株式会社 代表取締役
元大手企業勤務、3,000人以上の相談実績と著書『地味な投資で2000万円』を持つお金のプロ。ファイナンシャルプランナー、クレジットカードアドバイザー®として、難しい金融の話を初心者向けにわかりやすく解説しています。
主な実績

著書:『自由に生きるための 地味な投資で2000万円』
メディア出演:テレビ朝日「グッド!モーニング」、週刊SPA!、現代ビジネス、プレジデントオンライン等 多数
講演実績:一部上場企業、経営者団体など

この記事の監修者:まさとFPの全プロフィールと実績はこちら