NISA・iDeCoだけでは不十分?不動産投資を組み合わせるべき理由

資産運用初心者向け

【結論】NISA・iDeCoは素晴らしい。でも「それだけ」で本当に安心ですか?

こんにちは、まさとFPです。

「新NISA、満額投資してます!」「iDeCoもやってます!」素晴らしいですね。今やNISAやiDeCoは、資産形成の王道とも言える手法です。多くの方がそのメリットを享受し、将来のために着々と資産を積み上げています。

しかし、私の個別相談に来られる方の中には、こんな不安を口にする方が少なくありません。

「NISAやiDeCoは頑張っているけど、65歳になった時に数千万円の金融資産があるだけ…という状態が、いまいち想像できないんです。本当にこれで老後は安泰なのかな…?」

この感覚、非常に重要です。実は、多くの方が気づいていないNISAやiDeCoの「死角」が存在します。そして、その死角を完璧にカバーし、あなたの資産を盤石にする最強のパートナーこそが「不動産投資」なのです。

この記事では、なぜNISAやiDeCoだけでは不十分なのか、そして、不動産投資を組み合わせることで、いかに「攻守最強のポートフォリオ」が完成するのかを、具体的な相談事例を交えて徹底解説します。


NISA・iDeCoの「3つの死角」とは?

まず断っておきますが、NISAやiDeCoを否定するつもりは全くありません。むしろ、全員がやるべき素晴らしい制度です。しかし、その特性上、どうしてもカバーしきれない「死角」があることを理解しておく必要があります。

死角①:資産を取り崩すまで「キャッシュフロー」を生まない

NISAやiDeCoは、雪だるま式に資産を大きくしていく「キャピタルゲイン」を狙う投資です。しかし、その恩恵を実感できるのは、資産を取り崩し始める老後になってからです。

つまり、現役世代の間は、いくら評価額が増えてもあなたの銀行口座に振り込まれるお金は1円も増えません。「今の生活を少し楽にしたい」「子供の教育費の足しにしたい」といったニーズには応えられないのです。

死角②:「レバレッジ」が効かず、資産拡大のスピードが遅い

NISAやiDeCoで投資できる金額は、自分の労働収入から拠出できる「自己資金」の範囲内に限られます。年間360万円(新NISA)という上限は大きいですが、あくまで自分の財布から出るお金です。

一方、富裕層がなぜあれほど速く資産を拡大できるのか?その答えが「レバレッジ」、つまり他人資本(融資)の活用です。自己資金だけで資産を築くのには、どうしても時間がかかってしまいます。

死角③:本質的には「ペーパーアセット」であり、インフレに万全ではない

株式や投資信託は、企業の所有権や価値を表す「紙の資産(ペーパーアセット)」です。もちろん、経済成長と共に価値は上昇しますが、その価値は金融市場の動向に大きく左右されます。

また、歴史的なインフレ(モノの価値が上がり、お金の価値が下がる現象)が起きた場合、株価の上昇がインフレに追いつかない可能性もゼロではありません。資産の全てを、このペーパーアセットに依存するのは、実はリスク分散の観点から見ると少し偏っているのです。


不動産投資は「儲ける」より「備える」。人生100年時代の最強の”長生き保険”

ここで、不動産投資に対する大切な考え方をお伝えします。特に、私たちが主に取り扱う都心の中古ワンルームマンション投資は、短期的に価格が2倍、3倍になるような派手なものではありません。「一攫千金」を狙う投資ではないのです。

その本質は、優良な物件を長く保有し、安定した家賃収入をコツコツと、しかし永続的に得続けることにあります。

人生100年時代、私たちにとって最大のリスクの一つが「長生きリスク」です。つまり、想定より長生きしてしまい、用意していた老後資金が尽きてしまうリスクです。貯金や、NISAなどで積み上げた金融資産も、取り崩し続ければいつか必ず底をつきます。

しかし、優良な立地の不動産が生み出す家賃収入はどうでしょうか?
きちんと管理していれば、あなた自身が元気でいる限り、そして入居者がいる限り、30年後も、40年後も、公的年金とは別の収入源としてあなたの口座に振り込まれ続けます。

まさに、長生きすればするほどその恩恵を受けられる、最強の「終身年金」であり「長生き保険」。これが、区分不動産投資が持つ本当の価値なのです。


【まさとFPの相談事例】NISA満額投資でも不安だった42歳・佐藤さんのケース

ここで、先日ご相談に来られた方の事例をご紹介します。

相談者アイコン

佐藤さん(42歳)

まさとさん、こんにちは。私は大手メーカー勤務で、年収は750万円ほどです。妻と小学生の子供が一人います。老後が不安で、新NISAは夫婦で満額、iDeCoもやれるだけやっています。でも、これで十分なのか、いつもモヤモヤしていて…。65歳で仕事を辞めた後、積み上げた資産を毎年4%ずつ取り崩していく…なんて言われても、資産が減っていく生活は怖いですし、長生きしたらどうしようかと。

まさとFPアイコン

まさとFP

佐藤さん、素晴らしい取り組みですね。ただ、そのモヤモヤの正体は、佐藤さんの資産ポートフォリオが「キャピタルゲイン(値上がり益)」に偏りすぎている点にあります。将来の大きな資産は目指せますが、「現在のキャッシュフロー」と「実物資産の安心感」が欠けているんです。

そこでご提案したいのが、ポートフォリオに「毎月家賃収入を生む、都内の中古ワンルームマンション」を一つ加えてみることです。金融機関からの融資を活用すれば、少ない自己資金で始められます。

【提案後の変化】

佐藤さんは、頭金200万円で都心から電車で20分ほどの場所にある2,500万円の中古ワンルームマンションを購入。ローン返済や経費を差し引いても、毎月1.5万円のキャッシュフローが手元に残るようになりました。

  • 月1.5万円という金額は、生活を劇的に変えるものではありません。しかし、「給料とは別の安定した収入源がある」という事実が、佐藤さんの心に絶大な精神的な余裕をもたらしました。
  • このキャッシュフローは、書籍代や自己投資など、佐藤さん自身の「未来への投資」に充てられています。
  • NISAやiDeCoは「いつか取り崩すための資産」ではなく、「純粋に育てるための資産」と割り切れ、心置きなく長期投資を続けられるようになった。

佐藤さんは今、NISAという「攻め」のエンジンと、不動産という「守り」の土台を手に入れ、以前のモヤモヤが嘘のように晴れやかな顔をされています。


「NISA × 不動産」で完成する、攻守最強のハイブリッド資産形成

佐藤さんの事例からも分かるように、NISAと不動産投資は、対立するものではなく、互いの弱点を補い合う最高のパートナーです。それぞれの役割を整理してみましょう。

NISA・iDeCo 不動産投資
役割 未来のための「攻め」の資産形成 現在と未来のための「守り」の資産形成
得意技 税制優遇を活かしたキャピタルゲイン狙い 毎月の安定したインカムゲイン(家賃収入)
資金源 自己資金のみ 他人資本(融資)の活用(レバレッジ)
資産の種類 ペーパーアセット(金融資産) リアルアセット(実物資産)
インフレ 連動するが、万全ではない 強い(家賃も物件価格も追随しやすい)

このように、「金融資産」と「実物資産」「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」「自己資金」と「他人資本」。この両輪をバランス良く回すことで、資産全体の安定性と成長性が飛躍的に高まるのです。


まとめ:あなたのポートフォリオ、金融資産に偏っていませんか?

NISAやiDeCoは、間違いなく現代の資産形成に不可欠なツールです。しかし、それだけで100点満点とは言えません。

  • 取り崩すまでキャッシュフローを生まない
  • 自己資金の範囲でしか増やせない
  • 資産が金融資産に偏ってしまう

これらの死角を埋め、毎月のキャッシュフローと実物資産の安心感をもたらしてくれるのが、不動産投資です。

もしあなたが、かつての佐藤さんのように「NISAだけだと、何だかモヤモヤする…」と感じているなら、それはあなたの資産ポートフォリオが偏っているサインかもしれません。

次のステップとして、まずは「不動産投資の全体像」を掴んでみませんか?あなたの状況に合わせた第一歩を、一緒に見つけるお手伝いができれば幸いです。

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