お金の先生ビジネス塾講義④

ライフプランを作成できるようになる

ライフプランは、資産形成には欠かせないステップです。

ライフプランの目的は、将来いつどのくらいの資金が必要になるのかを把握するだけではなく、自分のお金に対する価値観や、夢、目標などを考えることです。

 

自分のありたい姿を想像した時に、必ず問題になるのがお金の問題です。

あらかじめ準備しておくことで、人生の目標達成の確率は格段に上がります。

長期的な視点でライフプランを作成することで、今やるべきことが見えてきます。

この講義では、ライフプランを自分で作成できるようになることを目的としています。

 

ライフプランとファイナンシャルプラン

▶︎ライフプランニングとは

自分がどう生きていきたいか、どんな働き方や暮らし方をしたいかを考えて自分の人生をデザインしそのライフデザインに基づいて具体的な計画を立てること。

 

▶︎ファイナンシャルプランニングとは

自分のライフプランを実現するために、具体的な資金計画を立てること。

ライフプランニングと、ファイナンシャルプランニングを行うことで思い描く夢や目標実現するための見通しを立てることができます。

日本人のライフプランを理解する【年金問題を理解する】

世間の相場を把握しておく

ライフプランを作成する際に重要な点は、世の中の相場感を持っておくということです。

 

なるべく、いろんなものの相場を知っておくということです。

 

将来何にいくら位のお金を使うかはあくまでも想定です。

 

人生は予定通りなどいきませんから、目安にしかなりません。

 

ですから、大切なのはどういう場合にどのくらいの資金が必要になるのかざっくりとイメージしておくということです。

 

例えば、「数に強くなる」という本を出版している東大名誉教授に畑村洋太郎さんの有名な言葉に、「2倍、3倍なら良いが、桁を間違ってはいけない」という言葉があります。

 

つまり、細かい数字を把握するというよりも、大きな方向性を見失わないような相場感覚を持ち合わせることがライフプランには重要です。

 

例えば、老後の資金に1000万円必要だと考えていたのに本当は1億円必要だとしたらどうでしょうか?

 

気づいた時にはもはやどうしようもない状況になるかもしれません。

 

木を見て森を見ずの状態にならないよう自分のライフプランを作成していきましょう。

 

 

おすすめのライフプランシミュレーションソフト

このソフトは、プロのファイナンシャルプランナー向けのライフプランソフトです。自分のプランを作成するだけなら無料で作成可能です。このソフトを使えるようになれば、いろんな人にアドバイスできるようになります。ぜひ使いこなせるようになってください。

教育費について知る

下記は、幼稚園から高校までの一般的な教育費の確認。

 

文部科学省の、「子供のための学習日調査平成30年から抜粋しています。」

 

国公立大学の授業料と入学料

私立大学の授業料と入学料

公立と私立の違い

公立と私立の違い

公立と私立の違い

ライフプランを作成できるようになる

一般的なライフプラン

まずはFP協会が無料で提供しているライフプラン診断ソフトを使って、実際に自分のライフプランをシミュレーションしてみましょう。

FP協会のライフプラン診断ソフトは、非常にシンプルにできていて、最低限の入力のみで診断できますので、下記リンクより実際にやってみてください。

詳細なライフプランはできませんが、イメージは着くと思います。

 

FP協会ライフプラン診断ソフト

 

今までの日本人の一般的なライフプランは、新卒で企業に就職した後は、20代で結婚し、30代で子育てが始まり、40代でマイホームを回、50代で子供が大学に行きその頃の年間キャッシュフローがマイナスになります。

 

この頃に専業主婦の奥さんがパートに出かけるパタンが非常に多いです。

 

そして子供が大学を卒業して社会人になった後は一気に支出が減るため、残りの数年で一気に老後の資金を貯めるます。

 

そして最後に貯めた貯蓄と退職金合わせて3000万円位と年金で老後の生活を送ると言うパターンです。

 

しかし今は典型的な日本人のライフプランが崩れ落としています。

 

大きく2つの店からライフプランが崩れています。

 

1つは年金制度の崩壊。もう一つは年功序列の賃金制度の崩壊です。

ライフプランを作成できるようになる

年金制度の崩壊について

年金制度は多くの若者によって、ごくわずかな高齢者を支えると言う設計になっています。

人口ピラミッドで言えば下記の図です。

上の子が1950年の日本の人口ピラミッドですが、年金の制度が本格的にできたのは1960年頃です。

当時は多くの若者が働いており平均年齢は29歳でした。

まだ平均寿命が70歳位であり、60歳で定年して70歳まで10年間だけ年金を受け取る仕組みです。

つまり多くの働き手から少しずつ保険料集め、それを少ない高齢者に仕送りするようなイメージです。

資金に余裕があるため、年金受給者は消費だけで充分生活ができるレベルの支給水準が維持できていました。

 

下の図が、現在の人口ピラミッドです。

平均年齢は47歳です。

 

最も人口が多いのが50代となり、三角形ではなく台形になっているのが分かります。

 

平均寿命が伸び、出生率が下がり生産年齢人口の割合がどんどん減少しています。

 

一方で年金受給者は増加しています。

 

今では、平均寿命は男性81歳、女性86歳です。

 

65歳で定年した後15年から20年ほど年金受給期間があります。

 

働き手が減っている年金受給者の人数が増えている、さらに受給期間も伸びています。

 

根本的に今の公的年金制度を維持することが不可能です。

 

▶︎2050年(予測)の人口ピラミッドの図です。

もはや日本人の中心層は高齢者になります。

 

2080年には65歳以上が40%を占めると言われています。

公的年金は抜本的に制度改革がなされます。

 

厚生年金保険料や国民年金保険料の値上げはこれ以上は難しいです。

 

ですから、受給期間や受給額を減らすしかありません。

 

あるいは保険料率を上げるのではなく、高齢者が働けるうちは働いて保険料を納める側に回ってもらうことになります。

 

日本は今まさにその方向に動いています。

 

年金受給額は今後数十年間下がり続けることがわかっています。さらに年金受給開始期間は75歳以上になるなど法改正が行われています。

 

働き方改革もまさに年金対策と言っても良いでしょう。

 

雇用の流動性を確保する目的は、高齢者の労働市場への参加です。今の現行制度では、正社員としていちど雇うと事実上リストラができません。だからこそ早期退職ラッシュになっているわけです。

 

つまり雇用の流動性が非常に低い状態です。同一労働同一賃金いや1億総活躍等はまさに高齢者の労働市場への参加をしやすくするための法改正です。

 

これからは老後年金で悠々自適な生活を送れる日本人はほとんどいないでしょう。

 

日本人のライフプランは大きく変わろうとしています。