長期投資トレーニング講座・第3回

初心者のための
アセットクラス入門

攻めの資産・守りの資産の特徴と選び方

LEARNING FLOW

資産の種類と組み合わせ方を理解する

資産の種類を
知る
リターンとリスクを
比べる
自分の組み合わせを
決める
株式・債券・不動産・金の違いを理解し、自分の運用に必要な資産を選べる状態を目指します。
1.アセットクラスと金融商品の違い

アセットクラスは投資先の種類、金融商品は実際に買う商品

アセットクラス

株式・債券・不動産・金など、投資先の大きな分類。

何に投資するか
金融商品

投資信託・ETF・個別株・預金など、実際に購入する商品や仕組み。

どうやって投資するか
2.代表的なアセットクラス

代表的なアセットクラスは、株式・債券・不動産

株式

株価の値上がりや配当から利益を得る。リターンは高いが、リスクも大きい。

債券

国や企業にお金を貸し、利息を得る。株式よりリターンもリスクも低い。

不動産(実物)

土地や建物を保有し、家賃収入や価格の値上がりから利益を得る。

金は主要3分類とは別に、分散を目的として数%加えることがあります。
3.攻めの資産の役割

攻めの資産は、高いリターンを狙うための資産

代表は株式。長期で企業と経済の成長から利益を得ます。

企業が成長する
株価の値上がり・配当として投資家に還元される
高いリターンを期待できる代わりに、短期では大きく値下がりすることがあります。
3.攻めの資産の役割

攻めの資産は、リターンが高い分、リスクも大きい

リターン
  • 株価の値上がり
  • 配当による収入
  • 長期的な資産の成長
リスク
  • 株価の大幅な下落
  • 含み損の拡大
  • 回復まで時間がかかる
高いリターンだけを得て、価格下落のリスクだけを避けることはできません。
4.守りの資産の役割

守りの資産は、ポートフォリオの損失を抑える

代表は預金や債券。高いリターンではなく、値動きを小さくするために入れます。

  • 株式が下がったときの損失を抑える
  • 資産全体の値動きを小さくする
  • 暴落時に売ってしまうのを防ぐ
  • 値下がりした株式を買い足す資金になる

リターンは低いが
リスクも小さい

4.守りの資産の役割

攻めの資産と守りの資産を組み合わせる

攻めの資産

リターンが高い

リスクも大きい

守りの資産

リターンが低い

リスクも小さい

投資額が少なく、株式が下落しても損失額に耐えられるなら、攻めの資産100%から始める考え方もあります。
5.全世界・米国・日本株式の違い

全世界・米国・日本株式は、投資する国が違う

選択肢投資する範囲主な特徴
全世界株式世界中の企業国と地域を広く分散できる
米国株式主に米国企業米国に集中して投資する
日本株式主に日本企業日本に集中して投資する
新興国株式新興国の企業値動きが大きくなりやすい
将来どの国が一番上がるかは分かりません。広く分散するか、特定の国に集中するかで選びます。
5.全世界・米国・日本株式の違い

全世界株式には、米国株式も日本株式も入っている

米国

米国企業も含まれる

日本

日本企業も含まれる

その他の国

先進国と新興国も含まれる

全世界株式に米国株式を追加する
= 米国株式の割合をさらに高くする
6.預金・国債・債券の違い

預金・国債・債券は、リスクと使いやすさが違う

資産特徴主な注意点
預金元本の値動きがなく、すぐ使えるインフレで実質価値が下がる
個人向け国債元本割れを避けながら利息を得る中途換金に条件がある
国内債券株式より値動きが小さい金利が動くと価格も動く
外国債券海外の債券から利息を得る為替で大きく動くことがある
6.預金・国債・債券の違い

「国債」と「債券ファンド」は同じではない

個別の国債
  • 発行時に満期と利息が決まる
  • 満期になると元本が返される
  • 中途換金条件を確認
債券ファンド
  • 複数の債券をまとめて保有する
  • ファンド自体には満期がない
  • 基準価額が毎日動く
個別の国債には満期があります。債券ファンドには満期がなく、価格が毎日動きます。
7.不動産の役割

実物不動産のリターンは、家賃収入と価格の値上がり

リターンの源泉
  • 毎月の家賃収入
  • 売却時の値上がり益
  • 借入で自己資金以上の物件を運用できる
主なリスク
  • 空室や家賃の下落
  • 不動産価格の値下がり
  • 修繕費・管理費・税金がかかる
  • 売却まで時間がかかる
実物不動産は家賃収入を得られますが、空室・値下がり・借入のリスクがあるため、攻めの資産に分類します。
8.金の役割

金は、株式や債券と違う値動きをすることがある

金を入れる目的
  • 株式や債券との分散効果を高める
  • インフレや通貨不安に備える
  • 世界中で売買されている
金の注意点
  • 利息や配当を生まない
  • 金の価格自体も大きく動く
  • 円で買う場合は為替の影響も受ける
金はリターンを生む主役ではなく、分散のために少量入れる補助資産です。
8.金の役割

金を数%加えると、全体の値動きを抑えられることがある

一例は5%程度。金を多く持つのではなく、少量を加えます。

金を入れない

株式+債券

株式と債券の値動きに左右される

金を数%加える

株式+債券+金

違う値動きをする資産を加える

株式や債券が下落したときに金が同じように下がらなければ、資産全体の下落幅を抑えられます。ただし、毎回効果が出るとは限りません。
9.商品数と分散の違い

商品を増やしても、投資先が同じなら分散にならない

投資信託の本数ではなく、中身の企業・国・資産を確認します。

商品数だけを増やす

分散効果は小さい

同じ企業や国が重複している

投資先を分ける

分散効果がある

株式・債券・不動産、国や地域を分ける

9.商品数と分散の違い

同じ投資先を重ねるなら、目的を明確にする

全世界株式 + 米国株式
= 米国株式の割合をさらに高くする

目的がない:
人気商品を何となく2本買う

目的がある:
米国株式の割合を高めるために追加する

10.攻めと守りのアセットクラス

攻めは株式・実物不動産、守りは現金・国内債券

守りの資産

リスクが小さい
リターンも低い

現金・預金
国内債券
(個人向け国債を含む)

攻めの資産

リターンが高い
リスクも大きい

株式
不動産(実物)

補助資産:金は分散のために数%加える資産です。外国債券は、為替ヘッジの有無によって守りになるかが変わります。
11.アセットクラスの選び方

攻めの資産は、下落しても持ち続けられるものを選ぶ

  • 運用目的に合っているか
  • 必要な期間を確保できるか
  • 地域集中を理解しているか
  • 下落しても続けられるか

最近上がっている
有名だから
SNSで勧められた
だけでは選ばない

11.アセットクラスの選び方

守りの資産は、優先する条件に合わせて選ぶ

  • すぐ使いたい → 預金
  • 元本の安定を優先 → 個人向け国債
  • 株式より値動きを抑えたい → 国内債券
  • 為替の影響を避けたい → 円建て資産

すべてを同時に
満たす資産はない

何を優先するかを決めてから、目的に合う守りの資産を選びます。
12.方針を見直す条件

相場ではなく「自分の条件」が変わったら見直す

これだけでは見直さない
  • 株価が上がった・下がった
  • 別の商品が流行している
  • 専門家の予想が変わった
方針を見直す条件
  • 想定損失が許容額を超えた
  • 収入・家族構成が変わった
  • 目的・運用期間が変わった
定期的に確認はしますが、株価が上がった・下がったという理由だけでは配分を変えません。
SUMMARY

株式・債券・実物不動産を理解し、金を少量加える

株式|攻めの資産

リターンは高いが、リスクも大きい

債券|守りの資産

リターンは低いが、リスクも小さい

実物不動産|攻めの資産

家賃収入と価格の値上がりから利益を得る

金|補助資産

分散のために5%程度加える方法がある

先に攻めと守りの割合を決め、その後にどのアセットクラスを使うかを決めます。
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