ビートたけしさん「年10億円もの納税」から見る資産運用の法則

ビートたけしさん「年10億円もの納税」から見る資産運用の法則

「アウトレイジ」などが大ヒットし、相当な収入を得ているはずのビートたけしさんが、

「年10億円納税した」という発言があり、話題になったことがあります。

たけしさんの言葉に「金になんねえんだよ、それが。全部、税務署にもっていかれる」

と言う発言がありました。

実は、これは本質です。

日本では収入をあげるだけでは、お金は貯まりにくいのです。

今回のたけしさんの話は、決して高額所得者だけの話ではないと感じましたので、

この話題を資産運用という視点から考えてみました。

深く考察していくと、我々が取り組むべきお金を増やしていく法則が分かってきます。

年収をあげてもお金持ちにはなれない


実は、年収をいくらあげてもお金持ちにはなれません。

なれないといよりも、非効率と言い換えることができます。

なぜなら日本は所得税率が高いからです。

たけしさんの「税務署に持っていかれる」というのはまさに真実ですし、
本音だと思います。

下に、日本の所得税率の表をお示ししておきます。

ビートたけしさん「年10億円もの納税」から見る資産運用の法則

引用:税務研究会

日本では、最高税率は45%となっています。これに住民税が10%加わりますから、

実効税率で言えば、55%となります。つまり収入の半分以上は税金なのです。

年収695万円以上でも住民税と合わせて33%が税金ですから67%しか残らない計算です。

たけしさんの場合、納税額が10億円だったということは、最低でも20億円以上の収入が
あったという事になります。

20億円の収入があって、手残り10億円ですよ?

想像できないかもしれませんが、自分がその立場だったら、
たけしさんが「税務署にもっていかれる」と言いたくなるのも頷けます。

覚えておく必要があるのは、世の中のお金持ちや資産家は、必ずも年収が高い訳ではない
という事なんですね。

むしろ、所得税率が高いので年収はあえて低くしている人の方が多いでしょう。

例えば、年収2000万円あった場合の所得税は?

(2000万円ー279万円)×50%=860万円 ※税率は住民税10%含めて計算

納税額:860万円

会社員であれば、年末調整などありますが、

自営業者の場合は確定申告後にまとめて支払う必要があります。

2000万円稼いだとしても、860万円は使わずに税金分としてプールしておかなければ大変な事になります。

自営業者の場合、普通は経費として業務関連費用に使う事で税金は安くなりますが、
経費としてお金を使う話ですので、結局手元にお金を残すことは出来ません。

所得に応じて税金がどんどん増える累進課税制度の中では、
お金を増やしていくためには現金以外の資産に変換していくことが鉄則となります。

長者番付から見る資産運用の本質


引用:フォーブスジャパン

長者番付として、アメリカのフォーブスが定期的に富豪ランキングを紹介しています。

2018年の日本版フォーブス富豪ランニングでは、

1位:孫正義(ソフトバンク)

2位:柳生正(ファーストリテイリング)

3位:佐治信忠(サントリーホールディングス)

4位:滝崎武光(キーエンス)

5位:森章(森トラスト)

という感じです。

皆有名人ですね。

10位以内には、楽天の三木谷社長なども含まれています。

ここに名前が出てくるような方々と一般人は違うと言われれば
それまでなのですが、大事なのはこの方々は年収が高いわけではないのです。

もちろん、一般的に見れば年収は破格ですよ。。。

ただ、年収をいくらあげても日本では半分以上が税金として「持っていかれます」から、
違う方法で大きな資産を作っているという点を知っておくと良いですよという事なんです。

例えば、1位の孫社長の総資産は2兆円を超えています(笑)

もはやイメージすらつきませんが。。。

一方で、定かではありませんが、役員報酬は1億3000万円です。役員報酬とは給料の事ですから、
単純に年収1億3000万円と考えて良いです。

1億3000万円ということは、税金を毎年6500万円納めて、残りの6500万円が手取りという事になります。

どう考えても計算が合わないですよね。

毎年5000万円貯めたとしても、2兆円にするまでには4万年かかります(笑)

実は孫社長の凄い所は、株式の配当金額です。

なんと毎年100億円近くの株式配当があると言われています。
株の配当に関しては、税率は20%ですから、手取りが80億円にもなります。

つまり、孫社長は総資産のほとんどは年収からではなく株の配当で作っているという話
なのですね。

現金を資産性の高いモノに変えるのが資産運用の本質


孫社長含め、長者番付に出てくるような人たちの莫大な資産は、
決して年収からコツコツ貯めてできたものではありません。

株や、不動産や証券など現金よりも資産性の高いモノからの、
配当や収入によって出来たものです。

現金だけで資産を作るのはあまりにも非効率です。
そもそも税率が高い上、口座を移動さたり、誰かに譲渡したりする度に目減りしていきます。

実は、株の配当による収入に対しての税率は20%しかかかりません。

所得税率よりも明らかに低いのです。

不動産の譲渡益なども20%です。

証券などの投資による運用益も基本は20%の税率ですみます。

資産運用というと、利率やリスクばかりに目がいきがちですが、
税率は非常に重要です。

いくら収入が増えても税金で無くなれば、意味ありませんから。

これが、お金持ちが年収を上げない理由です。

お金持ちはせっせと現金を税率の低い資産性の高いモノに変えていっているんです。

資産性の高いモノに変えるのが資産運用の本質


現金を税率が低く、資産性が高いモノに変えることは資産運用の本質的要素です。

これは本質ですから、お金持ちだけの話ではなく我々一般人にも言えることです。

収入をコツコツ銀行や保険会社に積み立てたところでお金持ちには絶対になれませんし、
大きな資産を作るのは不可能です。

もはや金利0の銀行預金は、運用どころかお金を寝かせる話ですが。。。

もちろん短期的なお金は銀行預金、中期的なお金は保険や換金性の高い証券や資産などで
流動性を確保しておく必要がありますが、
長期的な資産運用とは分けて考えるべきです。

特に、株の配当や投資運用益、不動産売買益などは税率的にも非常に優遇されています。

自分にどのようなスタイルの投資が合っているのかなどは知る必要がありますが、
税率が低い資産性の高いモノ(現金以外)に変える事を検討するべきでしょう。

資産運用についてのご相談は、いつでも予約可能です。
ご自分の資産運用について考えてみたいという方は、FP相談予約フォームよりご予約下さい。

資産運用初心者向けカテゴリの最新記事